深い藍染、リズム感あふれる小振袖

着物名称：藍染

私の母は毎日普段着に着物やもんぺを着ていました。お出かけの時はちょっとお洒落な着物でと、身なりへの心配りもでき、やさしくて、たくましい母なのですが、今は歳を取りまして、着物を着ることが出来なくなり、たくさんの着物や羽織を頂きました。
その中にあったお気に入りが、この藍染の着物でした。こちらの作品はこの藍染着物をベースに作っています。また近所のおばさまから古い塩瀬の名古屋帯を頂きました。それがあまりにも素晴らしい帯でした！模様の一つ一つ全てが手描きで同じ模様がないのに驚きました！生地はかなり弱っていたのですが、どうしてもこの生地を八掛けにしたくて、パッチワークにして小振袖として生かしました。自分でも見事な調和だと思える出来に仕上がりました。まさに本来の“色あわせ”の着物になりました。

藍染の部分	左が着物、右が羽織	名古屋帯手描き柄の八掛け

帯結び名称：夢流し

この帯はとっても思い出があります。白の帯は秋山先生から頂きました。グリーンの帯は実は母のお洒落なお出かけ用の着物で、大正ロマン柄です。名古屋帯もいただき、この２つでパッチワーク帯にして、白の帯はリバーシブルになる帯にしました。

かんざしは可愛く、大きめに、小物は遊び心を出し動くと揺れるようなものを作りました。体の動きで小さな花が揺れるたびに、なんともいえない愛らしさが漂います。