年齢を選ばない真紅の小振袖

着物名称：紅ちりめん

この着物も絞りの先生（通称：たこさん）から頂いた生地をベースにしました。絞りの白い花と花びらがとても可愛くて、それを奥身と袂に配置したものを作りたいと思いました。赤でまとめたいけれど、生地が足りません。それで、たこさんに赤の半端生地はないかとお願いすると、全てイメージにあう小花柄とほたる絞りのぼかしの生地をいただき、揃えることができました。

紅の絞り部分	紅の半端生地の部分	ほたる絞りの八掛け

帯結び名称：花重ね

可愛くまとめたくて、ピンクの帯がほしいと思っていました。すると、友人のお母様の、そのまた友人が着物のリサイクルをしているから見に来てくださいと誘われました。行ってみるとピンクの名古屋帯との出会いがありました！帰宅するとすぐに解体し、半幅帯に作り替えました。
きみどりの帯は母からもらったものがありました。ピンクの帯に合うと思い、母の帯も半分に切り、切り口の方に白のレースで縁取りをすることで「桃づくし」の帯と同様に大正ロマン風に仕上げました。

かんざしは七五三に使う古いかんざしを紙粘土で作り替えました。モデルさんの前髪が古典的な日本人形をイメージさせ、とても可愛いと思っていました。そのイメージを大切にかんざしを作りました。また、白と紺と小花で前を飾り、後ろ髪は小花で飾っています。大人の可愛さを表現しました。

モデル島田さんの感想

友人が出演するミュージカルを見に行った日。
誘った友達の都合がつかず、結局ひとりで見に行く事になった私が劇場に入ったのは開演ギリギリ。
空いている席を探し何とか始まる前に座れたのがけい子さんの隣だった。
上演中、けい子さんは気さくに話し掛けてくれ、友達が出ているのならとオペラグラスを貸してくれた。
とても親切だった。
（イイ人の隣で良かった。）
ミュージカルを満喫しアンケートを記入していると、けい子さんから突然思いもよらない言葉が掛けられた。
「着物のモデルになってくれない？」
余りにも唐突過ぎて呆気に取られている私に構わず自己紹介が始まり…ご飯を食べに行くところまでとんとん拍子に進んでいく。
正直、新手の悪徳商法かと思った程だ。
しかし話を聞けば聞く程綺麗な作品に惹かれてゆきモデルを承諾。
何より私は、けい子さんの明るく元気なキャラクターが好きになった。
撮影当日、私に用意されていた着物は綺麗な赤。
帯は白いレースがあしらわれている。
本当に私がモデルで良いのか！？と思わずにはいられない。
街中での写真撮影…着物の撮影ってこんな所でするんだなぁ〜と思いながらも、ぎこちないモデルが終わった。
今回けい子さんの着物に袖を通して、こんな綺麗でカッコイイ着物を成人式や節目の時、晴れの良き日に着られたらどんなに幸せだろうと私は思っう。
次はプライベートでぜひ袖を通してみたい。

レンタルしていただいたAさんの感想

先日は大変お世話になりました。 八木さんからお借りしたお着物は、世界中どこを探しても見つける事のできないたった１つの物でとても素敵でした。 もちろん、帯やその他、小物に至るまで、八木さんの愛を感じました。 着付けをしていただいてビックリした事は、苦しくない事、動きやすい事、着崩れしない事でした。まっすぐな肩ラインの私でしたが、八木さんの着付けのおかげで、憧れのなで肩に。 八木さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。 ありがとうございました。   成人式当日は母の振袖と、帯結びはオリジナルでお願いしました。